非常用発電機天井から雨漏り発生!?
建物に設置されている非常用発電機は、普段は目立ちませんが、災害時には大切な命を守る重要な役割を果たします。
今回滋賀県のアミューズメント施設では非常用発電機上部に取り付けられているマフラー周辺で、天井部分から雨漏りが発生していました。
雨漏りを放置すると内部に雨水が侵入し、電気系ユニットやエンジンの故障につながる恐れがあり、機器寿命を大幅に縮めてしまう危険があります。
定期的に実施している負荷試験の際、サーモスタット交換中にカバーが不自然に濡れていることに気付き、天井部を点検したところ雨漏り箇所を特定することができました。
早期発見だったため、他の部位や内部部品への影響はなく、錆や腐食も確認されませんでした。
どのように対処したのか、実際の作業の様子をご紹介します。

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非常用発電機の寿命とは?
非常用発電機は建物の地下や駐車場付近、屋上などに設置されることが多く、その設置場所や保管状況、稼働頻度にもよりますが基準の一つとして……
- 法定耐用年数:15年(税務上の目安)
- 国土交通省官庁営繕基準:30年
- 実際の更新目安:おおよそ20年程度
つまり、「15年を超えたら注意」「20年を過ぎたら更新を検討」「30年は1つの限界ライン」という考え方が一般的です。
高価な機器ですので入替となると200万~1000万程(発電機の容量により異なります)まとまった費用が必要になります。
雨漏り修復作業の流れ
水漏れ箇所を発見、詳細を確認

<水漏れ該当箇所>
マフラー設置台のボルト部分から水漏れを確認しました。
水漏れ箇所、設置台の撤去

<水漏れ箇所上部>
問題のあった設置台を取り外します。


<設置台撤去><2>
水漏れ箇所の清掃
水漏れした部分を丁寧に清掃します。


<清掃前><清掃後>
錆の除去・塗装・防水処理
錆を取り除き、塗装と防水処理を実施します。

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マフラーの再設置
処置後、マフラーを再度設置し、今後も安心してご利用いただけるよう万全の状態に整えました。
適切なメンテナンスで寿命を延ばす!
非常用発電機は、地震・火災などの不測の事態で避難時間を確保するための“安全の要”となる重要な設備です。
マンション、ショッピングモール、病院、学校、映画館、オフィスビルなど、私たちの日常のあらゆる場所で非常用発電機は活躍しています。
発電機は「使わない=劣化しない」ではありません。定期的にメンテナンスを行うことで、内部の劣化を抑え、性能と寿命を大きく延ばすことができます。
株式会社ICESでは、皆さまにいつでも安心・安全をお届けするため、非常用発電機の点検・保守・防水処理・外装塗装など幅広いメンテナンスを行っております。
その他にも高圧受変電設備の保守、内装リフォーム、水質検査・水槽清掃など、建物管理に関わる幅広いビルメンテナンス業務にも対応しておりますので建物に関するお困りごとは、どうぞお気軽にご相談ください。
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